日本ブッシュクラフト協会(JBA) 認定ブッシュクラフターの ゼロイチキャンプです。この記事は、認定資格を持つ筆者が監修し、執筆まで行っています。
ソロキャンプではバトニングやブッシュクラフトをしたり、調理をしたりロープを切断したりするなど、ナイフを使う機会が多い。
そのため、使用を続けたアウトドアナイフは切れ味が落ちたり、刃が欠けたりすることがあります。
切れ味が落ちたり、刃が欠けたナイフを使用すると上手く切断できなかったり、最悪の場合にケガをしたりすることもある。
ナイフの切れ味が落ちたり、刃が欠けたときは研ぐ必要があります。
そこで、今回のゼロイチキャンプは砥石をつかった、ナイフを研ぐ方法とコツを紹介します。
刃物を研ぐイメージには難しかったり手間が掛かったり、危険であったりするなど、初心者にはハードルが高く、難易度のあるイメージがありますよね。
アウトドアナイフの研ぎ方は、YouTubeでも解説しているので、動画で観たい方は上の動画を参考にしてください。
ナイフを研ぐことができれば、フルタング構造の無骨なナイフでも、簡単に扱うことができるようになります。
また、砥石をつかった刃研ぎは手斧や鉈など、ほかの刃物にも共通した知識となるため、覚えておいて損はありません。
砥石をつかったナイフの研ぎ方は、コツと知識さえあれば比較的に簡単にできます。
この記事を読んでわかること、役立つ情報とは。
- 砥石をつかったナイフ研ぎができるようになる。
- グラインド別の刃研ぎのポイントを紹介。
- 砥石をつかった刃研ぎの方法をわかりやすく解説。
- 砥石をつかう、ナイフ研ぎの道具を紹介。
- アウトドアナイフの扱いが苦手ではなくなる。
- 無骨なナイフを使いたくなる。
下の記事では、アウトドアナイフについての基礎知識や失敗しない選び方を解説しています。アウトドアナイフのバイブル的な記事でおすすめです。
なぜ、ナイフは研ぐ必要があるのか。
ナイフをつかってブッシュクラフトしたりロープを切断したりするなど、ナイフをくり返し使用すると、切れ味が落ちたり刃が欠けることがあります。
ナイフの切れ味が落ちたり刃が欠けていたりすると、ブッシュクラフトのときに刃が滑ったりしてケガをすることもあります。
また調理をするときは葉物野菜やトマトなど、やわらかい野菜を切れなかったり、肉や魚の場合に身が崩れてしまったりするなど、上手に切ることができないことになる。
切れ味の落ちたナイフを使用すると、ケガをしたり上手くいかなかったりするなど、時間も効率も下がることになる。
このように切れ味が落ちたり刃が欠けたナイフを、元の状態に修復するために必要となるのが”刃研ぎ”になる。
ナイフの刃を研ぎ直すことで、切れ味を良くしたり刃を修復したりすることができ、ブッシュクラフトや調理を効率的にできるようになります。
ナイフを研ぎ直すことで、ケガを軽減することにもつながる。
下の記事では、ソロキャンプ向けの鉈(なた)を特集しています。鉈は日本で古くから使われてきた刃物で、ソロキャンプにおすすめです。
【初心者向け】どのような状態のナイフを研ぐべきか。目安を解説。
ナイフを使用する用途であったり、頻度によって刃の消耗や切れ味の落ち具合は異なります。
ナイフの刃を目視して、刃がチップとよばれる欠けている状態であれば、直ぐにでも刃を研ぐ必要があります。
またバトニングやチョッピング、フェザースティックなど、ブッシュクラフトをしているときに刃が引っ掛かったり、上手くフェザーが作れないときは刃を研ぐ目安となる。
調理をするかたであれば葉物野菜が上手に切れなかったり、トマトが潰れてしまったり、肉や魚の身が崩れてしまったりするなど、このような場合にも刃を研ぎ直す目安となります。
ブッシュクラフトをする方であれば、フェザースティックは刃を研ぐ目安になります。
これから紹介する方法は注意して行う必要がありますが、自分の親指の爪にナイフの刃を45度くらいに当て、滑る場合は切れ味が落ちている目安になります。
親指の爪にナイフの刃が引っ掛かるときは、エッジが効いている証拠になります。この方法は刃のポイントごとに切れ味を探るにも有効である。
またナイフで腕毛を切る方法があり、こちらも切れ味を確認することができます。この方法はナイフを研いだあとに、切れ味を確認するのにおすすめです。
ナイフをくり返し使用したり長年使用していくと、切れ味が落ちる目安もわかってきます。
ナイフの切れ味を確認するときは、自分にあった方法で注意しながら行いましょう。
下の記事では、バトニングにおすすめのフルタングナイフを特集しています。フルタング構造のナイフは、まさにブッシュクラフト向きとなる。
【初心者必見】砥石をつかったナイフの研ぎ方。コツと方法を解説。
ナイフを研ぐときには必要な道具やグラインドとよばれる刃の付きかたであったり、刃の角度であったりいくつかのポイントがあります。
アウトドアナイフにはホローやスカンジ、チゼル、フルフラット、コンベックスグラインドなど、刃の付きかたの異なるグラインドがあります。
グラインドによって刃の形状や角度であったり、セカンダリーベベルがあったりするため、刃の研ぎ方や研ぐポイントも異なります。
ナイフごとに刃のグラインドや角度が異なるため、研ぎ方や研ぐポイント、難易度が異なります。
砥石をつかったナイフの方法を解説するにあたり、砥石のほかに布巾(ふきん)や水を溜めるバットなどが必要になります。
またナイフを研ぎ終わったあとは切れ味を確認したり、オイルでメンテナンスをしたりすることも大切となるため、ポイントを押さえつつ解説します。
【初心者必見】砥石をつかったナイフの研ぎ方。コツと方法を解説。
- 【砥石をつかったナイフの研ぎ方】必要な道具を紹介。
- ナイフはグラインドによって、研ぐポイントが異なる。
- 【アウトドアナイフ】刃を研ぐときは、角度が重要なポイントとなる。
【砥石をつかったナイフの研ぎ方】必要な道具を紹介。
砥石をつかってナイフを研ぐときは、砥石のほかに布巾(ふきん)や水を溜めるバット・洗面器などを用意しましょう。
砥石には粒度(りゅうど)とよばれる目の粗さがあり、数字が少ないほど目が粗く、数字が大きくなるほど目が細かくなります。
また砥石の粒度には(#)からはじまる番手があり、番手によって荒砥石や中砥石、仕上砥石とよばれる種類に分けられます。
ナイフの刃の消耗具合であったり、欠け具合によって適切な砥石を選択する必要があります。
砥石の種類 | 粒度の目安 | 用途 |
荒砥石 | #120~#600 | 欠けた刃を修復したり、刃の形状を修正したり、サビを落としたりできる。 |
中砥石 | #800~#2000 | 摩耗した刃の切れ味を修復したり、日々のメンテナンスであったり、荒砥石で研いだあとに使用したりするなど、砥石の中でいちばん用途が多い。 |
仕上砥石 | #3000~ | 中砥石で研いだあとに仕上げに使用することで、さらに切れ味を良くします。粒度がとても細かいので、鏡のような仕上がりで切れ味が鋭い。 |
砥石には天然の石で造られた砥石と、人工で造られた砥石があります。
人工で造られた砥石はコスパに優れていたり、ネットなどでも簡単に手に入れたりすることができます。
天然砥石は硬い砂を含む岩石からできており、仕上げ砥石よりも綺麗に研ぐことができます。しかし、天然のため希少価値があり、値段が高いことがデメリットにあげられます。
現在では人工砥石が多く、一般的になります。アウトドアナイフを研ぐときも、人工砥石で問題ありません。
布巾や布は新品ではなく、古いもので大丈夫。水に濡らして、砥石を滑らなくするために使います。
下の記事では、ソロキャンプにおすすめの手斧(ハチェット)を特集しています。手斧は軽量でコンパクトな仕様を誇り、まさにソロキャンプ向きである。
砥石の面直し(つらなおし)について。
砥石をつかってナイフを研ぎ続けていくと、砥石の表面が摩耗(まもう)し凹凸ができます。
表面に凹凸のできた砥石でナイフを研ぐと、刃が変形したり研ぎづらかったりするなどデメリットが生じます。
そこで必要となるのが”砥石の面直し”とよばれる、砥石の表面を平らにするメンテナンスになる。
砥石の面直しには、修正砥石や面直し砥石とよばれる#100~#300番くらいの目の粗い砥石をつかい、表面を平らに修正します。
砥石は消耗品のため、使用を続けると砥石の表面に凹凸ができます。修正砥石をつかって、表面を平らな状態に戻しましょう。
ナイフはグラインドによって、研ぐポイントが異なる。
アウトドアナイフにはホローやフルフラット、スカンジ、コンベックス、チゼルグラインドなど、いくつかの代表的なグラインドがあります。
グラインドの形状によって、シングルベベルやセカンダリーベベルとよばれる刃を研ぐポイントであったり、刃を研ぐ角度が異なります。
そのため、グラインドによって刃を研ぐ難易度や手間など、メンテナンスに違いがあります。
アウトドアナイフを研ぐときに、グラインドはとても大事なポイントです。
アウトドアナイフの代表的なグラインドについて。
- ホローグラインド
- フラットグラインド
- スカンジグラインド
- チゼルグラインド
- コンベックスグラインド
シングルベベルとセカンダリーベベルについて解説。
Bevel(ベベル)とは、日本語で「傾斜」を意味します。アウトドアナイフではベベルのことを、スパイン(ナイフの背)からエッジに向けた傾斜を指します。
ベベルはグラインドの形状によって、シングルベベルとセカンダリーベベルがあり傾斜の角度や数が異なります。
またシングルベベルとセカンダリーベベルでは耐久性や切れ味、耐衝撃性、操作性などにちがいがあります。
セカンダリーベベルは、別名マイクロベベルや糸刃、糸小刃ともよばれています。
セカンダリーベベルは、刃先1㎜ほどに付いている小刃のことを指します。
セカンダリーベベルの利点には、刃のチップや方つぶれを防ぎ、耐久性が向上します。
また、刃を研ぎなおすときもセカンダリーベベルが付いていることで、シングルベベルと比較すると簡単に研ぎなおしができます。
刃を研ぐときはシングルベベルとセカンダリーベベルでは、メンテナンスの難易度や時間が異なります。
セカンダリーベベルの刃を研ぎなおすときは、刃先1㎜以下を研ぐだけなので時短ができます。
セカンダリーベベルの刃を研ぐときは、刃先1㎜以下を研ぐため、慣れるのに練習が必要です。
下の記事では、人気のナイフブランド『モーラナイフ』のコンパニオンを完全レビューしています。とくに、コンパニオンとヘビーデューティーで悩んでいる方におすすめ!
【アウトドアナイフ】刃を研ぐときは、角度が重要なポイントとなる。
アウトドアナイフの刃を研ぐときに、いちばん重要なポイントが砥石に刃をあてたときの角度となる。
一般的にナイフの刃を研ぐときの角度は、およそ10~15度を目安に研ぐと良いと言われています。
しかし、仕事で毎日のように刃を研いでいる方であったり、刃研ぎが趣味の方でない限り、ナイフの刃を一定の角度に保ちながら研ぐことは難しい。
ましてセカンダリーベベルやマイクロベベルといわれる、刃先1㎜ほどのわずかな傾斜を感じつつ、刃の角度を保つことはさらに難易度が高い。
まずは砥石の上にナイフを寝かせた状態にし、ゆっくりとナイフの刃をすこしつづ起こしていきます。刃先が砥石にピタッと合わさったところで角度を維持すると、およそ15度くらいになる。
ナイフの刃をゆっくり起こす工程を何度か繰り返すと、刃先を感じる感覚をうまくつかめるようになる。
ナイフのグラインドの形状によって刃を研ぐポイントが異なるので、角度調整の難易度も変わります。
【How To】砥石を使ったナイフを研ぐ方法とは。画像をつかって解説。
アウトドアナイフの刃研ぎの方法や、基礎知識について解説してきました。ここからは筆者が実際に水砥石をつかい、ナイフの刃研ぎを実践しながらより詳しく解説をします。
上の写真にあるように、刃研ぎに用意したものは両面砥石(#1000、#6000)と布巾、バット、霧吹き(ダイソー)になります。
布巾は砥石が滑らないように水に濡らし下敷きにするだけなので、使用済みであったり雑巾でも大丈夫です。またバットと霧吹きはダイソーやセリアなど、100円ショップで購入しました。
普段のナイフメンテナンスには、中砥石と仕上げ砥石が使える、両面砥石をつかっています。
刃が欠けていたり、ひどいサビを落とす場合には荒砥石を使用しましょう。
はじめにバットに砥石を入れて、砥石がつかるくらいに水を溜めます。
砥石の大きさや素材にもよりますが、おおよそ10分~20分ほど水に浸し砥石に水分を含ませます。
吸水性の砥石は水に十分浸けることで、研ぐときに水をかける量や回数を減らすメリットがあります。
ナイフの刃を研ぐときは、3ヶ所に分けて行うと効率的になる。
ナイフの刃は一度にすべての部分を研ぐことは難しいため刃先や中央部、刃元部など、ブレードを3分割すると効率よく研ぐことができます。
- 刃先・・・刃の先端を含むポイント
- 中央部・・・刃の中央部分
- 刃元部・・・刃のハンドルに近い刃元部分
では、実際に砥石をつかってナイフを研いでいきます。まずは、セッティングからはじめます。
アウトドアナイフを砥石にセットするときは、上の写真のようにナイフを砥石に対しておよそ45~60度になるようにセットします。
上の写真のように刃先を研ぐときには、刃先の研ぐポイントに指を添えるようにします。中央部分を研ぐときは、中央部分の刃先に指を添えるようにします。
中央部を研ぐ場合は、中央部の刃に指を添えます。またハンドル側を研ぐ場合は、ハンドル側の刃に指を添えます。
研ぐポイントを変える度に、指を添え直してから研ぐようにしましょう。指は刃先に近いほうが、安定して研ぐことができます。
下の記事では、人気ナイフ『ベッカーのコンパニオンBK2』を完全レビューしています。筆者がブッシュクラフトで実際につかい、性能や使い心地をレビューしています。
ゆっくりと刃を起こし、刃先を感じたら角度を維持する。
砥石にナイフをセットできましたら、ゆっくりと刃を起きあげていき刃先を感じることができたら、その角度を維持します。
刃を研ぐ角度はおよそ15度くらいであったり、10円玉を重ねた2枚分といわれたりしますが、慣れないうちは難しいことも事実にある。
まずは、ゆっくりと刃を起きあげたときに、刃先が砥石にぴったりと合うを感覚を覚えることが大切となる。
このとき、おおよそ15度くらいの角度となるため、この状態を維持しながら研いでみましょう。
グラインドの形状によって、刃先が砥石に合う感覚は異なります。何度か繰り返して覚えていきましょう。
砥石に刃の角度を合わすことができましたら、つぎは本格的に刃を研いでいきます。
刃の角度を維持しつつ、上の写真のように砥石の全体をつかい、前後にナイフをスライドして研いでいきます。はじめにナイフを研ぐ際は、15~20往復を目安としましょう。
またナイフを研ぐときは、押すときも引くときも一定の力で行うと刃の角度を保ちやすい。どちらか一方に力を入れすぎると、刃の角度が変わったり刃の形状が変形したりすることがあります。
ただし、人によっては押すときに力を入れ、手前に引くときはすこし力を抜いたりする方もいます。何度か刃研ぎを繰り返し、自分なりの研ぎ方をみつけることが大切です。
腕の力で研ぐというよりも、体全体をつかって研ぐイメージを持つと疲れずに効率よくできる。
ナイフの刃研ぎを進めていくと、砥石の表面が乾いてきます。
このように砥石の表面が乾いたときは、手で水をかけたり霧吹きをつかって水を足したりして研ぎやすい状態を保ちましょう。
砥石の表面に水があることで、刃研ぎに安定感や快適性を維持することができる。
ナイフの刃先に”かえり”ができていれば、しっかりと研げている証拠。
ナイフの刃を15~20往復ほど研ぐと、研いだ刃先の反対側の面に”かえり”とよばれる金属のバリができます。ナイフの刃先にバリができていれば、しっかりと研げている証拠です。
ちなみに、この”かえり”ですが、目視では確認できないほど小さい。そのため、かえりの確認をするときは刃先を指で触って確認します。
刃を研いだときに”かえり”とよばれる金属のバリができていれば、しっかりと研げている証拠です。
バリを確認するときは、スパイン側(ナイフの背)から刃先を触るようにしてください。刃から背方向に指で触ると、指が切れますので絶対にやめましょう。
つぎに刃の中央部分を先ほどの刃先部と同じように、15~20回ほど研ぎます。終わりましたら、研いだ刃の反対側に”かえり”ができていることを確認します。
中央部分の刃研ぎが終わりましたら、最後に刃元部を同じく15~20回ほど刃を研いでいきます。研ぎ終えたら、かえりができているか確認しましょう。
刃の刃先と中央部分、刃元部を研ぎ終えたら、片側の刃研ぎは一旦終了です。
つぎに刃を反対側にセットして、先ほどと同じく15~20往復ほど刃先と中央部分、刃元部と順に研いでいきます。
研いだあとは指で刃先を触り、先に研いだときにできたバリが取れていることを確認しましょう。このとき、バリがしっかりと取れていれば上手に研くことができています。
同じ回数を両面で研いでバリを取ることが、一連の刃研ぎの流れになります。
ただし、裏面を研いだことで、今度は初めに研いだ表面に”かえり”ができています。
そのため、表面のバリを取り除くために研いでいきますが、研ぐ回数を10回、5回、3回、1回など、だんだん少なくしながら両面をくり返し研いでいきます。
研ぎ終わりましたら、指で刃を触り”かえり”であるバリが取れていることを確認しましょう。バリのない状態ができていれば、中砥石での刃研ぎは終了です。
両面を同じ回数で研ぎ続けることにより、バリのない綺麗な刃をつけることができます
下の記事では、ブッシュクラフトにおすすめのノコギリを特集しています。軽量でコンパクトなアウトドアノコギリは、ブッシュクラフトにおすすめです。
仕上げ砥石をつかって、さらに細かいバリを取り除く。
中砥石をつかって見た目では綺麗な刃を付けることができましたが、じつはナイフの刃には、指で触ってもわからないほど細かいバリが残っています。
このような目には見えないほど細かいバリを取り除き、さらに切れ味や艶のある刃にするため、仕上げ砥石をつかい研いでいきます。
仕上げ砥石で研ぐことで切れ味が向上し、見た目の美しい刃に仕上がります。
仕上げ砥石での研ぎ方は、中砥石で研いだときと同じ工程になります。
初めは刃の両面を15~20回ほど研いでいき、10回、5回、3回、1回とだんだんと研ぐ回数を減らしバリを取り除きます。
仕上げ砥石の工程は、中砥石と同じ工程となるため簡単に行うことができる。
仕上げ砥石で研ぎ終わったら、ナイフについている水分をしっかりと拭き取りましょう。
水垢や研いだ汚れが刃に残ってしまうので、時間を空けずに拭き取ることが大切です。
仕上げ砥石は目の細かい番手なので、艶のある美しい刃に仕上がる。
下の記事では、JBA認定ブッシュクラフターである筆者が監修する『今から始めるブッシュクラフト』を解説しています。
ナイフを研ぎ終わったら、切れ味を確認する。
砥石を使ってナイフを研ぎ終えたあとは、切れ味を確認することも大切です。
ナイフの切れ味を確認する工程は、研ぐ前と同じく葉物野菜やトマトを切ってみたり、親指の爪にナイフの刃を当ててみたり、腕の毛を切ってみたりするなど、いくつかの方法があります。
また新聞紙や紙を切って、切れ味を確かめる方法もおすすめです。紙には目とよばれる繊維があるため、ナイフの刃に”かえり”であるバリが残っていると綺麗に切ることができません。
人によって切れ味の確認方法は異なるため、自分の好きな方法で試しながら切れ味を体で覚えていくことが大切です。
筆者は親指の爪にナイフの刃をあて、エッジの引っ掛かりで確認しています。また、紙を切って切れ味を確認することもある。
【ナイフ】刃研ぎのあとは、サビを防ぐオイルメンテナンスをしましょう。
アウトドアナイフを研ぎ終わりましたら、サビを防ぐためにオイルを塗布しましょう。
アウトドアナイフのメンテナンスであるオイル塗りには、椿油やオリーブオイル、ホーニングオイルなど不乾性油がおすすめです。
不乾性油は時間が経って油分自体が酸化しても、固まりにくい特性があります。 またサラダ油のような乾性、半乾性油といわれる時間の経過でベタつきやすい油は避けましょう。
刃のオイルメンテナンスは、オリーブオイルや椿油をブレードに薄く塗るだけで良い。
【アウトドアナイフ】木製ハンドルのオイルフィニッシュを解説。
アウトドアナイフには天然木をつかった木製ハンドルが多く、ブレードと同じくオイルを塗布しメンテナンスが必要となる。
木製ハンドルをメンテナンスせず放置すると乾燥によってヒビ割れてきたり、カビや腐食が発生したりするなど、グリップ性や操作性に悪影響を及ぼすことがあります。
そのため、木製ハンドルのナイフはアマニ油やくるみ油、えごま油、桐油(とうゆ)など”乾性油”がおすすめです。
木製ハンドルにアマニ油を馴染ませるように薄く塗布し、保湿することで乾燥を防ぐことができます。
アウトドアナイフはブレードのメンテナンスも大事ですが、木製ハンドルのオイルメンテナンスも同じくらい重要です。
しっかりとメンテナンスをしてあげれば、ナイフを長期的に愛用することができます。経年劣化を楽しみながら、アウトドアナイフを使ってほしいですね。
木製ハンドルにオイルフィニッシュすることで、艶がでました。メンテナンスを楽しむことも、ソロキャンプの醍醐味。
下の記事では、ソロキャンプにおすすめシェラカップを特集しています。コップや調理器具、お皿としてつかえるシェラカップはソロキャンプにおすすめ。
まとめ
今回のゼロイチキャンプは、砥石をつかったアウトドアナイフを研ぐ方法とコツを紹介しました。
ナイフを研ぐときは砥石の種類や番手を確認し、刃の状態にあわせた砥石が必要となる。また布巾や水を溜めるバットなどを用意しましょう。
またナイフにはグラインドとよばれる刃の形状があるため、グラインドにあわせた刃研ぎをする必要があります。さらにナイフの刃を研ぐときには、角度がいちばん重要となる。
アウトドアナイフの刃研ぎはコツと知識さえあれば、どなたにも簡単に行うことができる。
刃研ぎを難しく考えずに、楽しみながら行いナイフを大切につかいましょう。
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筆者自らGoProをつかって、ソロキャンプのリアルな映像を撮影しています。ぜひYouTubeも楽しんでください。
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